ひとりで過ごす時間を、ちょっとだけ特別なものにできるアイテムとして「本」を取り入れてみませんか。読書は、新しい知識を手に入れたり、知らない自分に出会えたり、ひとり時間を豊かにしてくれるものです。でも、集中して読めなかったり楽しみ方がわからなかったりする人もいるかもしれません。
そこで、読書気分を盛り上げるアイテムや読書スイッチを入れるコツ、初心者の方でも読みやすい小説をご紹介します。
読書気分を盛り上げるアイテム
新しく何かを始めるとき、お気に入りのアイテムがあれば気分があがるもの。おしゃれなデザインのグッズを買うなど、環境から整えたい人もいるのではないでしょうか。最近では、電子書籍で読書を楽しむ人も増えていますが、紙の本だからこそ楽しめる読書アイテム もあります。
そこで、いろいろなデザインを選びやすい3つの読書アイテムについて見ていきましょう。
ブックカバー
店舗で本を購入すると紙のブックカバーをかけてくれますが、好きなデザインのブックカバーに付け替えるのもおすすめです。見た目のデザインだけでなく、持ち運ぶときに汚れなどから本を守ってくれるというメリットもあります。本の表紙やタイトルを隠せるので、お出かけ先でも読書が楽しみやすくなります。
ブックマーカー
読書を楽しむときは、少しずつ時間をかけて読むことが多いはず。そんなときに役立つのが、ブックマーカーです。
ブックマーカーには、紙でできた「しおり」タイプ以外にも、金属性のものやアクセサリーのようにチャームがついたもの、ステンドグラスのように透け感のあるタイプなど、さまざまな素材のものがあります。お気に入りのブックマーカーがあれば、続きを読むのがもっと楽しみになるのではないでしょうか。
ふせん
勉強するときによく使うイメージがある「ふせん」ですが、読書をしながら気になったページや心が動いたシーンにふせんを貼ってみるのおもしろいものです。最後にあらためてふせんのページを読み返すと、新しい発見があるかもしれません。実用書であれば、あとから見返したいページに貼って理解を深めるのもいいでしょう。
ふせんがたくさん付いた本は、読み終わった後の満足感を高めてくれるはずです。
読書スイッチを入れるコツ
ひとり時間の楽しみとして読書を取り入れたいけれど、家にいるとなかなか本に手が伸びない人もいるはず。そこで、ちょっとした工夫で気分を高められる「読書スイッチをオンにするコツ」をご紹介します。
お気に入りのドリンクやおやつを用意する
本を読む前に、読書を楽しむためのドリンクやおやつを用意してみてはいかがでしょうか。本を手に取るまでの時間をわくわくさせることで、読書を習慣にしやすくなるはずです。
コーヒーが好きなら、とっておきの1杯を淹れてから読書を始める。本のイメージに合わせたお菓子を選んでみる。そんな風に、食べ合わせならぬ「読み合わせ」を探してみるのも面白いかもしれません。
半身浴でリフレッシュしながら読む
芯から体を温められる半身浴。38℃から40℃程度のぬるめのお湯なら、リラックス効果も期待できるんだそうです。長風呂が苦手な人も、読書を楽しみながらであれば、ゆっくりと半身浴ができるのではないでしょうか。
タブレットやスマホを防水カバーに入れて、電子書籍で読書を楽しむ人もいますが、ジップロックなどに入れて持ち込めば、紙の本でもお風呂で読書が楽しめます。お風呂で使えるブックスタンドもあるので、そういったアイテムを取り入れるのもおすすめです。
カフェでのんびり過ごしながら読む
家ではどうしても読めないという人は、カフェなどの落ち着いた空間で読書を楽しんでみるのもおすすめです。場所を変えると、気分転換になるだけでなく、「カフェで本を読む」という読書のスイッチを作ることで、習慣にしやすいのではないでしょうか。
もっと本の世界に没頭してみたい人には「ブックカフェ」もおすすめです。おしゃれな空間で、図書館のように自由に本を読めるので、新しい作品との出会いがあるかもしれません。
読書初心者におすすめの本
読書を始めたいけれど、本の選び方がわからないこともあるでしょう。そこで、普段あまり読書をしない人でも読みやすい小説を3冊ご紹介します。どの作品もサクッと読める長さなので、読書初心者でも手に取りやすいのが特徴です。映像化もされている人気作なので、小説と併せて楽しんでみるのもおすすめです。
カラフル(森 絵都)
〈あらすじ〉
2013年に「高校生が選んだ読みたい文庫ナンバー1」に選ばれた小説。生前の罪で輪廻のサイクルからはずされた「ぼく」の魂は、天使業界の抽選に当選し、再挑戦のチャンスを得ます。そんな「ぼく」に課せられたのは、 “中学3年生の少年の体にホームステイし、 自分の罪を思い出すこと” でした。
〈おすすめポイント〉
少年として生き直す「ぼく」の姿に心が揺さぶられる作品。モノクロだった世界が変化していくシーンは必見です。人生とは、 命とは? 読み終わる頃には「自分を大切にして生きたい」という思いが湧いてくるはず。自分と向き合えるだけでなく、ファンタジー作品が好きな方にもおすすめの1冊です。
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阪急電車(有川 浩)
〈あらすじ〉
片道わずか15分のローカル線「阪急電車」で起きる小さな奇跡の数々を描いた短編小説集。同じ電車に乗り合わせただけの乗客たちの人生が重なり合い、希望の物語が紡がれていきます。
〈おすすめポイント〉
1章ずつが独立していて読みやすい一方、各章が少しずつリンクする仕掛けもあって読み応えも抜群です。学生時代の運命的な恋の始まり、大人になってからのほろ苦い別れ……。同じ電車に乗り合わせた「偶然」から始まるほっこり胸キュンなストーリーが魅力です。
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アヒルと鴨のコインロッカー(伊坂 幸太郎)
〈あらすじ〉
引っ越したアパートで出会った長身の青年。彼は初対面でいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきます。その標的は、たった1冊の広辞苑。そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、決行の夜、僕はモデルガンを手に書店の裏口に立っていた…。
〈おすすめポイント〉
章ごとに視点と時系列が変わり、読みながら謎解きに参加している気分を味わえるのが魅力。さらっと読み進めたシーンが重要だったと気づいたときの爽快感がたまりません。読み終わったあとも、伏線を確認するためにもう1回読み直したくなるので、ひとり時間にじっくり読み込むのにぴったりのミステリー作品です。
ひとり時間の読書で新しい世界を見つけよう
読書は世界を広げてくれる扉のようなもの。過ごし慣れた部屋にいても、ページを開くと、少しだけ特別な空間に連れて行ってくれるはず。本を読むことに慣れていない人は、わくわくした気持ちが高まるアイテムを取り入れて読書習慣を始めてみてはいかがでしょうか。