ひとり時間が教えてくれた大切なこと

毎日を忙しく過ごしていると、目の前のことに精一杯で、日常的に日々を振り返ったり自分を見つめ直したりするのは難しいもの。それに、気の向くままに好きなことをするのも、大人になると意外と難しい。

だからこそ、意識して自分のためのひとり時間を持つことで、余裕を取り戻せるかもしれません。

実際に、私が20代からひとり時間を大切にするようになって気づいた「ひとり時間が教えてくれた大切なこと」をご紹介します。

新しい発見がある

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まず、自分の気持ちに集中できるのが、ひとり時間のいいところ。友人や恋人と過ごす時間に得るものもたくさんありますが、ひとりだからこそ感じられることも。

そして、「自分で選ぶ楽しさ」を味わえるのもひとり時間の醍醐味です。大人になると、初めて体験することや挑戦する機会が少なくなってくるからこそ、今まで避けてきたことにトライすると新しい発見があるかも

例えば、将来に役立つ資格について調べたり、旅行のプランを組んでみたり。じっくりと考えて、選んで、足を運んで、体験する。しっかりと時間をとって考えて行動することで、新しい自分に出会えるチャンスも広がるはず。

 

自信が持てる

もちろん、人の優しさや愛情も自信の源にはなるけれど、そればかりでは揺らいでしまうこともある。

それに、幼い頃の「できた」がうれしかったように、大人だってできることが増えるとうれしいもの。それに、自信もつくような気がします。

誰かに褒められるためじゃなく、認められるためでもなく、自分のためにトライすること。

実際にひとり時間で経験したことは、人生の肥やしになったと感じているし、自分のことが好きになれたからこそ、「私は大丈夫」と胸を張って言えるような気がします。

だから、チャレンジした分だけ自分に自信が持てるし、その経験はいつかの自分を救ってくれるはず。

 

成長を感じられる

私の場合、ひとり時間で自分と向き合うことを繰り返すと、自分の心の動きに敏感になりました。

「今までだったら、こういうとき落ち込んでたな」
「後悔するような選択が減ってきたな」
「楽しい時間が増えてきた気がする」

自分の変化や成長を感じられると、やっぱりうれしいもの。そして、より丁寧に日々を生きていこうと思えるようになりました。

あとは、1年ごとのハイライトをまとめた自分年表を作ってみるのもおすすめです。

断片的に思い出すことはあっても、じっくりと人生を振り返ることは少ないもの。

自分の人生の流れを可視化すれば、成長や変化をあらためて感じられるのではないでしょうか。

私は、なにもできていない気がするときに、スマホのメモアプリに記録した自分年表をひらいて、「この数年がんばったなあ」「よくこの流れでフリーランスになったな」などと、当時を思い出して成長を実感しています。

自分を好きになれる


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SNSが生活の中心にある現代では、どうしたって人と比べてしまいがち。それぞれに一番輝いている瞬間を切り取っている、とわかっていても、自分の調子が悪いときはとくに、「自分なんて……」とふさぎこむきっかけになってしまうことも。

そんなときは、思い切ってスマホを置いて自分に集中すること

私はよく、ノートをひらいて「今の気持ち」と向き合います。
・最近考えていること
・理想の自分について
・今の自分について
・できていること/できていないこと
・今やりたいこと

こんな風に自分を因数分解していくと、漠然としたもやもやの正体は大したことじゃなかったりする。それに、見逃していた感情や感覚に気づくこともあるはず

因数分解したあとは、自分が元気になれそうなことに没頭する。映画でも本でもいいし、旅行でもいい。好きなものをおもいっきり食べたっていい。

誰にもシェアせずに、自分を好きなもので満たしてあげることで、「自分もわるくないかも」と思えたら大成功

他人のことはよくわかっても、自分のことは意外とわからないものだから。「今の自分が考えていること」にゆっくり向き合うの、おすすめです。

 

過去から気づきを得られる

自分の感情に集中すると、「心に余白ができる」気がします。最初は持て余してしまうこともあったけれど、なにもない時間だからこそ、思い出すことや感じられることもあって。

いつかの誰かの言葉や言動、忘れていた自分の気持ちを思い出すこともありました。

それがきっかけとなって、今まで気づかなかったことや見えていなかったこと、新しい気づきが得られることも。

私の場合、過去で絡まっていた糸がほどけたことで、今かかえている問題の解決につながったこともありました。

まったく違う問題でも、性格や考え方の癖がトラブルを引き起こしていることも多いからこそ、たまには過去を振り返ってみるのもいいのかもしれません。

 

感情に振り回されにくくなる

人間関係や仕事でトラブルがおきたとき、つい感情的になってしまうことも。

でも、日常的に自分と向き合っていると、自分が感情的になる「ツボ」があることに気づきました。

私の場合、自分が大切にしていることをないがしろにされたとき。あと、自分の利益しか考えていない言動も苦手です。そういった出来事に出会うと、一気に気持ちを持っていかれてしまう。

でも、怒り(イライラ)の根っこには、悲しみや驚きが隠れていると気づいたとき、少し気持ちがラクになりました。

同じできごとでも「大切にしてもらえなくて悲しかった」「自分にはわからない言動だったから驚いた」に言い換えられると、どうしようもないことでも少しは救われるような気がして。

私がそんな風に感情の変化に気づきやすくなったのは、ひとり時間を大切にするようになってから。感情に左右されたり戸惑ったりすることも減って、精神的な安定にもつながりました。

 

気持ちを伝えやすくなる

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家族や友達、恋人など、常に誰かと一緒に過ごしていると、目にしたものや出来事に対して、自分がどう感じているかを深く考えるのは難しいもの。だからこそ、ひとりの時間を持つことで、そのときの自分の感情や感覚と向き合う機会が増えるような気がします。

例えば、カフェで過ごすのなら、ゆっくりとコーヒーを飲んだり本を読んだり、その場所を楽しむ。ひとり旅では、景色を眺めたり行きたい場所に行ったり、ゆっくりと時間を気にせずに、自分の気持ちに正直に過ごす

そんな風に、忙しい中では見逃してしまいがちな、感覚や感情をちゃんと味わいながら過ごしてみると、不思議と気持ちに余裕ができて、自分の感情の動きがわかるようになっていく。そうすると、自分の気持ちを伝えやすくなるから、周りとのコミュニケーションもスムーズになる気がします。

 

人に優しくなれる

ひとり時間を楽しむって、自分だけの秘密基地を作るみたいなもの。ちゃんと自分に立ち帰れることを知っていれば、どんなことがあってもきっと大丈夫。

そうやって安心して毎日を穏やかに過ごせるようになれば、自然と人にも優しくなれる気がします。

 

余裕が持てるようになる

悩むことは必要だけど、切り替えてしまえたほうがラクなこともある。嫌なことがあったりもやもやしたりしても、自分だけのリセットボタンを持っていれば、感情のジェットコースターに振り回されずに済むはず。

映画を観にいくでも、カラオケで熱唱するでも、海に行くでもいい。頑張らなくても、心の空気が自然と入れ替わる場所や過ごし方を知っていれば、ちょっとくらい嫌なことがあっても、リセットして余裕が持てるようになる気がします。

 

自立できる


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親元から離れることや自分で生計を立てることを「自立する」というけど、誰かとの時間もひとり時間も、どちらも楽しめることも自立のひとつなんじゃないかと思います。

ひとり時間の中でも特に、ひとり旅は予期しなかったことが起きることも多い。ひとり旅じゃなきゃ出会えない人や出来事もたくさん起こるものだから、自分の中に引き出しも増えていく。

そんな発見を経て、好きなことや興味が変化していくことで、新しい自分に出会う瞬間もあるかもしれません。そうやって、ひとりもふたりも楽しめる自分になれたとき、自立した自分に気づいて、ちょっと誇らしい気持ちになれるかも。

 

恋愛に依存しなくなる

恋愛に正解はないし、依存することが悪いわけじゃない。でも、寂しい思いをしているなら、ひとりで過ごす努力をしてもいいのかなと思います。

恋愛に依存してしまうときって、大切なことから目を背けているときもある。ひとりになるのは怖いかもしれない。だからこそ、その先に見える景色は、新しい選択肢を見せてくれるかもしれません。

その上で、相手との時間を大切にできるようになれば、依存しなくても、ふたりの時間を楽しめるようになるんじゃないでしょうか。

 

人に振り回されなくなる

いつも家族や友達に振り回されて疲れてしまう。それはきっと優しい人だから。でも、その一方で、諦めて無関心になってしまっていることもあるかもしれません。

自分が大切にされていないことを認めるのは辛いけど、その気持ちを見ないふりしてしまうと、また悲しい思いをしてしまう。家族でも友達でも恋人でも、愛情があれば、意味もなく振り回したり傷つけたりはしないものだから、ひとりになる勇気を持つのも、悪いことじゃないと思います。

すぐには難しくても、時間をかけて自分が変わっていけば、振り回される状態からいつか抜け出せるはず。そしてそのときには、同じように優しい目で向き合ってくれる人が増えているはず。

 

理想の自分に近づける

理想の人や生活はどんな風なのか、想像を膨らませてみるのも楽しいもの。そして、いろいろな経験を重ねたり行動範囲を広げたりしまがら、理想の自分になっていく。

ひとり時間の過ごし方は自由だからこそ、理想の自分に近づける時間でもあるんじゃないでしょうか。

 

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ひとり時間を過ごしただけで、何もかもがうまくいくわけではないかもしれません。だけど、少しだけでも自分に自信を持てたり好きになれたりしたら、毎日に明かりを灯すことはできるのではないでしょうか。

読んでくださった方の毎日が、より柔らかくあたたかいものでありますよう願っています。

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